今度、建築を計画している土地で、
土地の購入からお手伝いしている現場があります。
丘の上で、とても見晴らしが良い土地なのですが、
元々、傾斜地になっている土地を
売主さんが造成工事をしてからお引き渡し頂く条件で契約した敷地です。
土地の購入の場合、ほとんどの場合は、
現況有姿、今の状況のまま引き渡しということがほとんどですが、
今回のように、工事が含まれた契約の場合
きちんとした施工がされるのかどうか等、
不安が残る場合もあります。
実際、この敷地も
事前に工事内容を確認する図面を頂いて
内容を確認していたものと、
現況の仕上がりに幾つかの相違がありました。
①作り方が図面と違う
②土の高さが違う
①は、図面が読めれば、もしかしたら一般の人でも気がつくかもしれませんが、
図面と違うけど、大丈夫なのか?、これはダメなやつなのか?
の判断は難しく、ご自身で気がついて指摘するのは難易度が高いように思います。
日本人は性善説にもとづいて、きっと大丈夫と思っている人も多いですが、
案外、そんなことも無いです。。。
②は、ぱっと見ただけでは、プロでも気がつかないことが多いです。
広い敷地の中で、土の高さが15センチ違っても、
目の錯覚で気がつかないことは結構あります。
ただ、例えば、200平方メートルの土地で10センチ土の量が違うと、20m3の土が足りないことに。
大変な量です。
それによって、工事中に土が足りないor多いと、
土を買ったり、土を捨てたりするのも、
結構お金がかかるものです。
今日、それが嫌なので、土地の高さを細かく測りました‥‥
1番足りないところで、30センチも足りない‥‥。
勘弁してほしいです。。
結局、
これを通して何が言いたいかと言うと、
この結果が先方の悪意があるか無いかに関わらず、
買う人が損をしたり、危険なケースは往々にしてあるものの、
土地を買う段階においては、建築のプロのサポートがあることばかりでは無いので、
(不動産屋さんだと気がつかないこともある)
ほとんどの場合、気がつかれず、見過ごされてしまうのではないかということです。
実は土地の面倒を見るのは、私の業務の範囲に入れていない、ボランティアなのですが、
それでも、計画全体を通して
お施主様の不利益や、後悔、失敗になりそうなことは防ぎたいので、
高さを測ったり、内容の確認をするわけです。
こういうことは、土地の購入だけでなく、
建築の施工が始まってからも起こることで、
悪気の有無にかかわらず、
施工が良く無い場合、
それに気がついて指摘する、お施主様の見方になる立場の人間がいる状態の建物づくりをしないと、
結構怖いなと思うわけです。
日本においては、
設計と施工が一体の建築屋さんが結構多いわけですが、それは、最悪の場合、
ヤ○ザと裁判長が癒着している状況に近いということもあり得るわけです。
(もちろん、性善説に基けばそのようなことは無いはずだし、もちろん、そうでない会社も沢山あります)
喧嘩すればいいわけではないですが、
ことなかれ主義では、住まい手の利益は守れません。
ちゃんと理解した上で、言うべきことを言える
当たり前のようなことが、
『言える立場』の人が居ないシステムで建物づくりしてしまうと怖いわけです。
というお話しでした。
(あー、細かいこと言いたくないよー。最初からきちんと工事してくれよー。気持ちよく引渡ししてほしいよー。(心の声))
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