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執筆者の写真イタガキ

デザインの根拠



秋が近づき、もうすぐ紅葉の季節でしょうか。

写真は『イチョウの家』のベストポジション。


もう5年くらい前の仕事だったか‥‥。

この景色の為にこの土地を買い、このデザインをしたと言っても過言ではない。


建築を形づくる『根拠』の大きな部分が景色だと思う。


環境によってもたらされる景色、自ら作った景色、色々なものが有り得るとしても、

その敷地を読み解いて、どう調理するかが

勝負どころ。


良い食材は、塩を振るだけで美味しいように、

良い景色があると、素直なデザインでも良い空間になる。


余計な雑味を出さず、素材の味を楽しめるようにすることも調理者の腕か。。



敷地環境という面では、

景色が良い敷地ばかりではない。


限られた余白、限られた空、限られた光

色々な制約の中で豊かさを生み出す楽しみもある。


あんな敷地がこんなに良くなるなんて!!

と言われることも良くありますが、


ヘンテコな敷地で、誰もが残念と思うような場所を生かしきって、

豊かさな空間を作ることにも醍醐味がある。



結局、建物は建物だけで完結できず、

敷地を活かして初めて豊かになれると思います。


そうである以上、建築の最大の根拠は敷地環境であり続けるのだと私は思います。


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