いつも、プランをお出しする時は
コンセンプトやら図面やら、色んなものをお見せしますが、
1番喜んでもらえるのは
模型とスケッチです。
間取りを見て空間を想像できる特殊能力を持った人間なんて、設計者などトレーニングを詰んだ人間くらいですもんね。
❇︎スケッチは恥ずかしいので載せません。
お施主さんは新築のピクチャーレールに額に入れて飾るとか言ってくれましたが、ヘタっぴで恥ずかしすぎる。。
今日も、プラン喜んでもらえてなにより。
プラン打ち合わせ後の雑談の中で聞いたことですが、
初めてお会いした日、家を買う気も無く、なんとなく展示場に寄り、
たまたま私とお会いして話をしたら、
帰りの車で、弊社で家を建てようと決めたとのこと。
別に、そんなに何かを熱く語ったつもりもないのですが、私の家づくりへの熱さに惹かれてくれたとのこと。
好きでこの仕事をやらせてもらっているので、
それが伝わったのかな。
奥様からは『いい意味で変態ですよね』という
最上級の褒め言葉を頂きました。笑笑
言った後に、悪い意味じゃなくて!とフォローしていましたが、設計者は(皆?)変態という言葉を褒め言葉と捉えているので大丈夫ですよ。笑
さて、最近考えていることについて。
物価の上昇に伴って、
大好きな赤いきつねは値上げ。
キットカットは容量減。
さて、家づくりはどうしましょう。。と。
質を下げて値段を下げても、
メンテナンスにかかる費用や、光熱費などの維持費が増しては本末転倒。それだけはしないと決めています。
値上げか、実質値上げ(容量減)か、お客様に判断頂くことも出てくるでしょう。
ただ、ほとんどの人は人生設計の中で、家にかけるコストの上限があるのも事実。
そのコストの中で、どれだけのことができるのかと頭を捻るのが私の仕事です。。
1番罪なことは、コスト感の無いオーバーコストのプランをお見せしてお客様が気に入ってしまうこと。
その後、基本的には支払えるコストに合うところまで、夢を削っていくという、地獄の作業をすることになるので。。
そんな夢を諦めた家に住むのは悲しい気がするのです。
いかに、お客様のご要望を伺いながら、
ご要望に対して、違うアプローチでの解決方法もご提案しながら、
余計な贅肉を削ぎ落としながらも、
本質的な価値を削らずに、気に入ってもらえる暮らしを提案できるか。
お客様の仰るとおりに作って、高くなってしまいました、夢を諦めましょう。なんていう時代は終わるのです。
(私が嫌なので、私見です。笑)
コストを睨んで、柔軟なご提案力を持ち、
トータルプロデュースする能力というのが、
より一層求められるのではないでしょうか。
それと同時に、既存の作り方に固執せず、
無駄のない構造、無駄のない作り方を
常に考えていかないといけないですね。
一般の方は、平面上のプランばかり気にされますが、
良い設計者は当たり前のように、
プランと同時に縦の断面の検討をしていると思います。
無駄な贅肉は、断面を見るとよくわかるもので、
空間には表れない、内臓脂肪が多いと、
余計なコストがかかっていたりします。
(上記断面の、グレーの部分が内臓脂肪。この家の体脂肪率は人間にして5%くらいの超ストイックなボディ。笑)
パイプスペースなど、必要な脂肪もありますが、
不必要な脂肪は、余計なコスト増と、ビジュアルを悪くします。
これは当たり前と言えば、当たり前のことなのですが、
そんなことを分かりにくくしてしまったのは、
多くの住宅メーカーが採用する、
『坪単価』制。
坪単価を基準にしてしまうと、どんな断面も同じ金額になってしまうということですよね。
(そもそもメーカーさんは高さなんて、余裕を持ってつくられた『標準』で作るしかないのか)
売り手の理論で作られた、そんな丼勘定は早く辞めてしまえばいいんです。
コストに対して大切なのは、床の面積だけじゃない!!
その分の余計なお金を是非、本質的に必要なところにかけたいのです。。
個人のブログなので好き放題書きました‥‥。笑
何にしても、
物価の上昇が止まる保証もない今、
最大限の知恵を絞りながら、
無駄を減らし、
『本質』にお金を使っていけるかが、
良い建築をつくり続けるために必要な能力になってきたことは間違いないような気がします。
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