ひとりごと
- イタガキ

- 7月25日
- 読了時間: 4分
私の全く関係ない世界の話しなのですが、
最近SNSで人の建てた家に対して、
知識の無い人が否定、批判されているものなど、
目に余るものが多い気がします。
例えば、
ガラバリウム鋼板の外壁は
熱で伸び縮みするからコーキングが切れて雨漏りするとか。
プロなら、
『いやいや、動いた分の逃げは、ここの役物で吸収できるから大丈夫だよ……』
と分かるはずなのですが、
自称プロの人が一緒になって攻撃。
結果、投稿者は悲しい気持ちになっていました。
世の中見渡せば
必要な役物を入れずに、コーキングで納めて
雨漏りしそうな家など見たことあります。
ただ、それは個別の案件がきちんと施工していないだけ。
軒ゼロの家についてもそう。
狭小地などでは、軒を出せない面があったり、
デザイン上出さないこともありますが、
ある投稿者の自邸の外観写真について、
『軒ゼロは雨漏りする』
『軒ゼロはお金が無いからケチってるだけ』
『軒ゼロは熱くて住めない』
『軒ゼロは外壁が汚れる』
など、
皆さん好き放題書かれていました。
投稿者が不憫で心が痛みます。
確かに、軒ゼロは知見がないと
そういう家も多いのも事実。
ただ、きちんと知識があれば全て解決できる内容だったりもします。
ちなみに、投稿者の家は
おそらく汚れにくいようにガルバリウムの外壁で、
日射対策で南の庇だけは出ていて、
(細かいこと言えば西東の窓にも小さい庇をつけたらより良かったですが…)
お金の問題でなく、デザインが好きで軒ゼロにしているとのこと。
雨漏り対策は、画像ではわからない納まりの話しなので、
きちんとやられていることを願うばかりですが、
そこが大丈夫であれば、
周りの方が勝手に心配されているような、
悲しいことにはならないと思われます。
なぜ、こういう無責任なコメントをする人たちに限って、知識が無いのでしょうか。
そして、もう建ててしまった家にそんな事言われたら、その投稿者は目も当てられないほど悲しんでいる事でしょう。
ちなみに、
現場でも職人さんに
『軒ゼロなんかダメだよ。この前〇〇工務店の家で軒ゼロやったら雨漏りでクレームになって、なおしにいったんだ!軒があったらそんなことにならなかった』
というような事を言われることもあります。
(軒のことに限らず似たようなことはよく言われる)
ただ、その納まりを聞いてみれば、
それはやった人の知識が無かったんでしょ……
と言ってやりたい内容。
その職人さんが、現場で大変な思いをしたのはわかります。
ただ、それは施工不良であって、
『軒ゼロのせい』では無いので
論点のすり替えなのです。
いつもやっている軒のある家なら確かにそこについての知識が無くても出来るのかもしれませんが。
これから家を建てる人に知ってほしいことは、
世の中で『プロ』を自称する人の中にも
経験とレベルの差が天と地ほどあるということ。
あとは、プロでもやったことがないことは、
知らないこともあるということ。
(だから、例えば北海道の広大な大地にしか家を建てたことがない人は、軒ゼロなんてやらないからその知識は必要ないかもしれないし。)
ちなみに、私は既製品シート貼りの室内建具とか使わないので、そういうのに疎いとか、
ビニールクロス使わないので、そういうのは少ししか知りません。
(基本的性質は知っているが、個別商品は知らないという意味)
大切なのは、
SNSレベルの情報を信用せず、
最終的には依頼する相手とよく話をして
知識レベルが信用できそうかをよく測ること。
自分が求めている家づくりの方向性と合っているか、よく確認すること。
信用できるレベルの人だと思うならば、
不安なことは全部聞いてみたら良いと思います。
私なら、ささっと図を書きながら、
『ここはこういう風につくるので、ここをこのように湿気が抜けます』など
わかりやすく全て説明します。
長々書きましたが、
言いたいことは、
知識の無い『プロ?』に騙されず
多くの人に、
ちゃんと知識のある人と家をつくってほしいなということ。
それから、好き放題言われて悲しんでいる人達へ届くかわかりませんが、
気にしなくていいよと。
不安だったら見て差し上げるので言ってください……。
それであなたが安心して暮らせるなら。。
本当にマズイなら、それはそれで解決方法をお教えできるかもしれないし。。
SNSで心が辛くなった私のひとりごとでした。
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